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1 患者様ひとりひとりの治療方針を創り出す
不妊原因はさまざまです。ひとりひとりの状態を細かに分析し、総合的に判断して治療方針を創り出します。また、同じ不妊原因であっても、患者様の年齢・体質によって異なる治療法をお勧めすることがあります。
2 子宮内環境、体質改善の重視→妊娠しやすい体づくり
当院の不妊治療では、胚(受精卵)が着床して育つ場である「子宮内膜」の状態を格別に重視しています。このため、患者様の子宮内膜を詳しく検査し、状態がよくない場合には、適切な治療と処置を行った後に本格的な不妊治療を開始することがあります。
当院の調査統計では、女性側に不妊原因がある場合、10人中9人は「冷え性体質」とわかりました。東洋医学から見ると、冷え性体質は経脈の流れが悪いことを示しています。つまり、子宮や卵巣の血液循環が悪くなることが妊娠を妨げる原因のひとつと考えられます。
このため、当院独特の方法(東洋医学的な治療を含む)を用いて冷え性体質を改善し、妊娠しやすい体づくりに力を入れています。
3 多胎妊娠を防ぎつつ高い妊娠率を確保
現在、多くの施設で行われている体外受精(顕微授精を含む)−胚移植は、体外で受精させた受精卵を2〜3日培養後、子宮に戻す方法です。しかし、自然妊娠の場合、受精した卵子は卵管内で5〜7日間かけて着床の準備が整った段階の「胚盤胞(はいばんほう)」という状態まで発育し、その後子宮へと運ばれます。従って、胚盤胞の状態になる前の段階での子宮への移植は、自然の流れと異なり、時期や環境に「ずれ」が生じています。
この結果、移植された胚(受精卵のこと)の多くは、上記の「ずれ」によって発育が止まってしまい、妊娠の可能性が低くなってしまうと考えられます。また、採卵後2〜3日目では黄体ホルモンの分泌が少ないため子宮の蠕動運動が強く、移植された胚は卵管へと運ばれてしまう可能性があり、子宮外妊娠に至る可能性が高くなります。さらに、採卵後2〜3日目の胚移植では、これまでは3個以上の受精卵を移植する場合が多く、多胎妊娠のリスクが高くなっていました(日本産科婦人科学会では「胚移植数は通常1個、35歳以上および2回以上妊娠できない場合は2個の移植も可」との会告を平成20年4月より示しています)。
これらの問題を解決する最も有効な方法は、『胚盤胞移植』です。卵子を体外で受精させた後、5〜6日間体外で培養し胚盤胞という状態まで発育させた後、子宮内に移植します。この方法により妊娠率が上がることは世界的に認められています。また、胚盤胞の子宮への着床率は高いため、移植胚数は多くを必要としません。
当院の胚移植は、上記の日産婦学会の会告以前より、胚盤胞の「1個移植」を基本方針としてきました。その上で、2個の胚移植が必要と想定される場合には、ご本人に双胎の可能性がある旨を説明し、同意を得たうえで2個の胚移植を行ってきました。このように、当院では従来から多胎妊娠を防ぐ努力をしてきたわけです。さらに、胚盤胞期の胚は凍結に耐える力が大変強い特徴があります。このため、移植後に余った胚(余剰胚)は、凍結胚移植を行っても十分妊娠が期待できます。凍結胚移植とは、胚を凍結保存した後、子宮内環境を整え、妊娠しやすい時期に融解して胚移植を行う方法です。
このように、胚盤胞移植にはさまざまなメリットがあります。しかし、分割が早い段階の受精卵から胚盤胞(とくに着床しやすい質のよい胚盤胞)へ移行するには、非常に高度な「培養技術」が必要です。当院では、改善した独自の胚培養法を用いることで、早期受精卵から良質胚盤胞への高い移行率を得ています。世界に誇れる移行率と自負しています。

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